「カニの女王」と呼ばれるズワイガニの旬はいつ?
松葉ガニ・越前がに(山陰・日本海側)の2015年解禁日は11月6日です。
「冬の味覚の王様」「カニの女王」と言われるほど人気が高く10月頃から旅行代理店が温泉地と結び付けたツアーを企画して大々的に宣伝します。駅や旅行代理店に「カニツアー」のパンフレットを目にするようになるのも10月頃からですよね。この頃になると「もうカニの季節か〜」とちょっと早い年末を感じます。松葉ガニや越前ガニで有名な山陰・日本海側のズワイガニ漁が2015年11月6日に解禁しましたね〜もうカニシーズン到来です!
旬カレンダー
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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※赤い月が旬です(11月中頃〜3月)新潟県以北の海域だと10月〜5月までが漁期
生息地
ズワイガニは山口県から北の日本海と茨城県北部からカナダまでの北太平洋、オホーツク海、ベーリング海に広く生息しています。水深50〜1,200メートルほどの砂泥底にも生息していますが主な生息域は水深200〜600メートルほどの深海で、水温は0〜3度程度の水域を好みます。
漁獲量が減少してる?
親ガニになるまでに約10年を要し11年目でようやく漁獲可能サイズの大きさに成長します。そのため漁獲量が減少した為に資源保護の理由から漁獲可能量制度が導入され海域毎に異なる漁獲量の上限が定められました。
地域別の呼び名と主なブランド
地方によって呼び名が違う面白い蟹です。漁港や産地ごとに「ブランド化」もされており更に呼び名が多くなっています。このせいかどうかは分かりませんが「松葉がに」と「ズワイガニ」は別の蟹と思ってる人も少なくないようです。詳しく説明しましょう。
松葉ガニ
山陰・日本海側(島根県、鳥取県、兵庫県、京都府)で水揚げされた「ズワイガニ」の総称です。
松葉ガニのブランド
- 「津居山ガニ」・・・兵庫県の津居山港
- 「隠岐松葉ガニ」・・・島根県の隠岐諸島(おきしょとう)近海
- 「鳥取松葉カニ」・・・鳥取県
- 「間人ガニ」・・・京都北部の丹後半島にある間人(たいざ)港
越前ガニ
福井県沖で漁獲されたもの
加能ガニ
石川産ブランド
ロシア・アラスカ(アメリカ)・カナダ産の輸入物
ズワイガニは水温が0〜3度程度の冷たい水域を好むためカナダ、オホーツク海、ベーリング海など海外の海域にも生息しています。日本人はどうしても「近海物は高級」、「近海物はおいしい」というイメージがありますが、カナダ、オホーツク海、ベーリング海も「住みやすい海域」なのです。旬の時期にこれ等の海域で獲れたモノは身が引き締まり甘味も十分で大変美味しいです。最近はロシア産やアラスカ産も高価な蟹として市場で取引されます。
セイコガニ(ズワイガニのメス)
福井県では「セイコガニ」、山陰地方(島根県、鳥取県、兵庫県、京都府)だと「セコガニ」と呼ばれています。メスはオスよりかなり小さく蟹身やカニ味噌が少ないため値段は安い。しかし蟹身、蟹味噌(かにみその)味はオスに引けを取りません。手頃で味も良いので冬の味覚として人気があります。石川県では「香箱ガニ」、山陰地方だと「セコガニ」「親蟹」という呼び名で有名です。
紅ズワイガニ
紅ズワイガニは、ズワイガニと同じと思っている人も多いですが、実は違う種類として分類されています。紅ズワイガニは茹でる前から綺麗な紅色をしている事からその名前が付けられました。産地は日本海側の兵庫、鳥取、島根など、太平洋側の茨城、福島などになります。漁期は秋から春9月1日〜6月30日までで漁解禁日は9月1日です。
2015年秋、9月1日に香住がに(紅ズワイガニ)解禁しました。(※初競は9月4日)
一般的にズワイガニ(本ズワイガニ)より身が少なく水分が多いため甘味はズワイガニより劣ると言われており市場価格もリーズナブルです。山陰地方の旅館やJR、旅行会社のパンフレットに「カニ食べ放題ツアー」や「カニ満喫宿泊プラン」などJRや私鉄、旅行会社とタイアップしてキャンペーンを行なうのも9月頃です。この時期になると「もうカニの季節かぁ」と秋を感じます。
「香住ガニ」とも呼ばれますが、これはブランド名で香住で獲れた上質の紅ズワイガニのことです。香住の松葉ガニと間違わないようにしましょう。紅ズワイガニが水揚げされる漁港は下記の通りです。
- 1位・・・境漁港(鳥取県)
- 2位・・・香住漁港(兵庫県)
- 3位・・・岩崎漁港(青森県)
- 4位・・・能生漁港(新潟県)
- 5位・・・越前漁港(福井県)